【給食取材レポ】大仁小学校の給食で見つけた、
こどもたちの未来を守る「食の力」
毎日お世話になっているのに、意外にも保護者が知らないことの多い〈学校給食〉。
「給食に◯◯がでたよ!」というこどもたちからの報告は聞くけれど、実際にはどのように提供されているのでしょうか?
「食に関する指導」と「学校給食の管理」を行う〈食の専門家〉である栄養教諭、伊豆長岡学校給食センターの日吉真弓先生に同行させていただき、大仁小学校の給食を取材してきました!
この日は『ふるさと給食の日』!
この日の「ふるさと給食」
取材した1月29日は、『ふるさと給食の日』。
伊豆の国市では、毎月19日前後に「ふるさと給食の日」として地元の食材を使った献立が提供されています。
地元の味に親しむことで、こどもたちに“郷土を誇りに思う気持ち”を育んでもらいたい、という願いから企画されたものです。
《ふるさと給食メニュー》
◯有機栽培米のご飯
※『有機米を知って、「オーガニック給食」を噛みしめよう!』
◯鯖のお茶パン粉焼き
◯大根のそぼろ煮
◯さつま汁
◯みかん
有機栽培の田んぼ
有機米「にこまる」のご飯
この日のお米は、伊豆の国市内で有機農法を行っている農家さんが韮山の中地区の田んぼで育てたもの。
また、大根やサツマイモや椎茸は市内産、鯖や豚肉やみかんも静岡県内産という、まさに「地産地消」の献立です。
多くの人の手を通じて渡される給食
1日に使う全校分は、この倍以上!
給食で使う膨大な量の食材を、地元産や有機野菜で揃えるのは並大抵のことではありません。
生産者、市の農林課、給食センターの方々が何度も打ち合わせを重ねて準備を進めるのだとか。
「農家さんは、給食の日に合わせて「種まき」の段階から計画的に育ててくださっているんですよ」と話す、日吉先生。
自然を相手にする以上、思い通りにいかないこともありますが、関係者の皆さんは工夫を凝らし、こどもたちに食を届けてくださっているそうです。
「手書き」に込める想い
手際よく配膳する6年生
配膳中の6年生の教室に入ると、スピーカーから元気な声が流れてきました。
放送委員さんが読み上げているのは、今日の給食のポイントが書かれた『きょうのきゅうしょくなーんだ』。
日吉先生が毎日作成していて、こどもたちにしっかり読んでほしいという想いから、あえて手書きで綴られています。
紙面からは、給食の美味しさや地元愛、そして関わる方々の温かな体温まで伝わってくるようです。
『きょうのきゅうしょく なーんだ』
給食センターの調理員の方々
今の給食の風景は…
ここで問題です!
コロナ禍を経て、給食の風景は「グループで向かい合う形」から「全員が前(黒板の方)を向いて食べる形」へと変化しました。
「黙食」という言葉も生まれましたが、今の給食時間は静かで味気ないものになってしまったのでしょうか?
答えは、ノーです!
2年生に声をかけていく日吉先生
「日吉せんせー、今日の給食おいしいよ!」
「ごはんピカピカ!噛んでると甘くなるね」
「わたし、これ苦手。でも頑張って食べるね!」
鯖のお茶パン粉焼きを食べる2年生
みかんをほおばる2年生
2年生のこどもたちの席の間を通りながら声をかける日吉先生に、こどもたちが次々と応えます。
こども同士も、ワイワイガヤガヤ!
大人がイメージする「1人で食べる寂しい食事」など微塵もなく、教室には給食を囲んだ楽しい食事風景が広がっていました。
コロナ禍をたくましく乗り越えたこどもたちの姿に、思わず目頭が熱くなりました。
「食を選ぶ力」を、一生モノの宝物に
6年生に説明する日吉先生
栄養教諭の日吉先生が何より大切にしているのは、こどもたちが将来、自分の健康を守るために「食を選ぶ力」を身につけることなのだといいます。
「食べ物が溢れている今だからこそ、『これは体にいいのかな?』と立ち止まって考える力を育てたい」と語る日吉先生。
給食が提供されるのは中学卒業までだからこそ、今のうちに毎日の給食を通じて、良い食生活を経験させてあげたいという強い想いがあります。
そのため、単にこどもが好きなメニューを並べるのではなく、季節の食材や伝統行事、地域の食文化を大切にしたバランスの良い献立を追求しています。
食材費が高騰する中でも、調味料ひとつまで材料や製法を吟味しているというから驚きです。
「その積み重ねの先に、将来こどもたちが一人暮らしを始めた時に「サラダも一品足そうかな」と自然に思えるような、一生モノの健やかな習慣に繋がっていくはずです」と、日吉先生は優しく語ってくださいました。
給食の思い出を、生きる力に変えて
栄養教諭・日吉真弓先生
お話を伺っていて、温かさが胸に沁み入ってくるように感じました。
私の知らないところで、日吉先生をはじめとする多くの方が、こどもたちの幸せと未来のためを想い動いてくださっている。
その愛情を毎日「給食」という形でいただいているこどもたちは、なんて幸せなのでしょう。
「給食は、ただ出されたものを食べるだけの時間ではないんです」…日吉先生がそう仰るように、誰がどんな想いで作ってくれたのかを知り、感謝して食べる経験は、こどもたちの心に深く刻まれていくと思います。
学校から毎月届く『献立表』には、多くの方の想いがメニューの中に散りばめられています。
日吉先生をはじめとする栄養教諭の先生方による、手書きの「長岡給食センター日記」も載っていますよ!
ぜひこどもたちと一緒にご覧になって、会話に花を咲かせてくださいね。
1月の献立表・日記
2月の献立表・日記
3月の献立表・日記
◆問合せ/
伊豆長岡学校給食センター 055-948-6632
給食センターからのお知らせ
全国的に物価高騰が続いているため、伊豆の国市においても令和8年4月から給食費を改定します。
ただし、令和8年度は公費負担により、小学校の保護者負担はありません。
また、幼稚園・中学校の給食費も、子育て世帯の負担軽減のため、公費負担により保護者負担額を据え置きます。











