伊豆の国市郷土資料館の「網代編み体験」に行ってきました!
みなさんは、伊豆の国市郷土資料館に見学に行ったことはありますか?
郷土資料館は、伊豆の国市に関係する資料を展示している施設です。
伊豆の国市立中央図書館の2階にあり、市内の遺跡から出土した土器や石器、寄贈された民具などが展示されています。
こちらでは見ごたえのある展示物だけではなく、とっても珍しくて素敵な夏休みのワークショップが毎年行われていることをご存じでしょうか?
今年開催された内容は「勾玉づくり体験」「ミニはにわづくり体験」「網代編み体験」です。
今回はこどもたちと「ミニはにわづくり体験」(レポートはこちら)に続いて、「網代編み体験」に参加してきました。
午前と午後の部があるので、前回同様午後の部に参加しました。
午後の部は参加者が8名いらっしゃいました。
今回は小学生や学生、大人の方など様々な年齢の方が参加していました。
前方のテーブルには先生が作成した「網代編み」の色とりどりのかごのサンプルが並べられています。
大きさや色が変わるだけで印象が違ったかごたち。
小ぶりなかごはとてもかわいらしい作りです。
開始時間になり前回同様、講師の先生が「網代編み」の模様の付いた出土された土器の説明や、編んだものはどのようなものに使用されていたのかなどの説明をしてくださいました。
敷物やふたなど、いろいろなものに使われていたそうです。
編んだ模様がとてもおしゃれですね。
※出典:柳原梢子「縄文時代のかごの研究」『東京大学考古学研究室紀要 第22号』2008年
各テーブルには説明の書かれた資料や完成品のかご、今回作るかごの材料が置かれていました。
大人用とこども用ではサイズが違います。
大人用の方が背の高いかごになります。
早速、先生の説明を受けつつかごを編んでいきます。
材料はあらかじめ底の部分がすでに編まれているものが用意されているので、側面を作るところから始めます。
底になる部分に折り目を付けていきます。
紙バンドが思いのほか硬いため力がいる作業です。
しっかり形を付けると仕上がりもきれいに完成するそうです。
次に、上から2センチくらいの部分で麻ひもを一周させます。
この時、八の字になるように通していきます。
最後の部分を結んで準備が整いました。
ここからが編みはじめです。
最初に編む部分を決めて、紙バンドを配られた資料のとおりに編んでいきます。
1本目:2本飛ばして2本くぐる。繰り返す。
2本目:1本くぐってから、2本飛ばして2本くぐる。
…のように、3本目、4本目と続いていき7本目まで編んでいきます。
上手に編めると、模様が交互になっていき美しい仕上がりになります。
しかし、これがとても難しい。
硬い紙バンドを通して角にくると折り曲げる作業が難航し、なんとか7本目まで編み上げた!と思ったら、何本か正しく通っていない部分を発見。
途中を直すのは難しく、すべてほどいて1本目からやり直し。
再度編んでいくうちに、またどこかを飛ばしていてほどいてやり直しを繰り返し、7本目まで正しく編み終わることができました。
8本目を芯にして最後の部分を麻ひもに通して編んでいき、完成です!
編む順番を間違えないように考えながら繰り返し、指も使うのでやりがいのある作業でした。
小学生のこどもたちも先生に手伝ってもらいなんとか完成!
サイズの異なった親子のかごが3つも出来ました。
素敵な模様のかごで、これから使用するのがとても楽しみです。
終了後は今回も郷土資料館へ見学に行きました。
入り口に展示されている、本物の鹿の角や編み模様のサンプル、土器片を触ることができるので、実物を見て触って感じることができます。
こどもたちは、「鹿の角って硬いね!」と何度も感触を確かめていました。
後日、今回の講座に参加できなかった末っ子と一緒に資料館に見学に行きました。
クイズに答えてしおりを貰いました。
しおりの種類が多くて選ぶのに時間がかかりましたが、お気に入りの絵柄を手に入れて喜んでいました。
小さなお子様でもクイズを大人の方と一緒に学べるうえに、お土産でしおりも貰えるので是非参加してみてください。
◆イベント名/伊豆の国市郷土資料館『網代編み体験』
◆問合せ/伊豆の国市郷土資料館 0558-76-5678
※郷土資料館は2025年9月1日から休館し、2026年春にできる新施設へ移転します。
今回は夏休みの思い出にと小学生のこどもたちと「ミニはにわづくり体験」「網代編み体験」の2講座に参加しました。
こどもたちに感想を聞くと、ミニはにわづくり体験は「好きな形に作れて楽しかった」、網代編み体験は「編むのが硬くて難しかったけど上手にできて嬉しかった」と言っていました。
初めての体験でしたが、こどもから大人まで、どちらも楽しく参加できたので、来年は新施設へ移転後となりますが、今回のようなワークショップが開催されたときには「勾玉づくり体験」にも参加してみたいと思いました。
現在、伊豆の国市では「伊豆の国市文化財展示施設開館に向けたカウントダウン講座」も行われています。
事前予約不要、当日先着順で様々な講座が行われます。
11月には韮山時代劇場屋外で火起こし体験も予定しているそうです。
1回のみの参加も可能なので、是非この機会に歴史に触れる体験に参加してみてはいかがでしょうか?