⑤身近な人と助け合う「共助」の力を育てよう

「伊豆の国市の職員は約400人程度なので、職員だけで災害対応の全てを行うことは難しく、さらに災害時は同じく被災者になるため、集まれる人数は減るかもしれません」
…だから、身近な人と助け合う「共助」の力を育てよう!

災害時に開設される市内24か所の「指定避難所」に配置される市の職員は、1~2名ほどです。
市の職員は避難者の受付や避難者の対応、避難所に設置されている機器や備蓄品の場所を避難者に教えたりなどの細かな業務を行います。

避難所で生活する上で必要な仕事(食事の配膳、掃除、生活物資の分配など)を行うのは、集まった避難者自身となります。
もちろん基本となるマニュアルはありますが、実際に災害が起きた際は想定していた状況と異なることも多く、マニュアル通りではない柔軟な対応が求められます。
その時に必要なのは、立場や状況の違う避難者が話し合い、寄り添い、助け合うこと。
これを防災用語では「共助(きょうじょ)」といい、避難所運営でもっとも重要なことです。
それは、地震発生直後に建物の下敷きになった人を救出するなどの一分一秒を争う救助の場面でも力を発揮し、また水害が予想される場面ではご近所に早期の避難を呼びかけるなどの行動にもつながるでしょう。

年齢・性別や抱えている状況も違う人々が同じ被災者として協力していくことは容易ではありませんが、この時に底力となるのは普段からのご近所付き合いや地域とのつながりなのだといいます。
このつながりは、いざという時に私たちの命を守るライフラインなのです。
ライフラインとは、通常は生活や生存に必要不可欠な水道・電気・ガス・通信などの設備のことをいいますが、英語では「命綱」を示す言葉です。
子育て世代の私たちは家事や育児や仕事に追われるように日々を過ごしがちになりますが、そんな中でも日々の外出時に近所の方と挨拶を交わしたり、防災訓練の時は前向きに取り組んだりするところから、少しずつ「共助」の底力は育っていくでしょう。

ぜひ身近なところから一歩を踏み出し、家族を守る「命綱」を編んでいっていただきたいと思います。





実はわが家のアパートは、大家さんの意向で地域の組に入っていません。
近所の防災訓練に参加しても居場所がなくて、これで災害時には避難者の人数に入れてもらえるのかと長く不安に思っていました。
今回、危機管理課の方々との打ち合わせ時にそのことを伝えたところ、「アパート内でつながりを作るところからスタートしてみては?」とアドバイスをいただき、早速アパート内の友人たちでグループLINEを作ってみました。
小学校の同じ登校班に入っている方や小さな赤ちゃんがいる方など、これまでは個々でつながっていましたが、同じアパートに住む仲間として輪になったことで「こんな交流がほしかった、心強い!」と言ってもらえました。
日常の中で少しずつ繋がりが深まり、いざという時には互いを支え合えるようになれたらいいな…と思っています。
そして災害時にアパートが地域にすんなりと受け入れてもらえるようにするにはどうしたらいいのか、アパート内で相談しながら模索していきたいと思います。



◆問合せ/危機管理課 055-948-1482