2023年第10週
~インフルエンザ、感染性胃腸炎、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎~
2023年03月17日
今週の注目感染症
2023年第10週(3月6日~3月12日)
●インフルエンザ
全県で罹患数829、定点当たり5.96の患者発生あり、県内全地区で増加し前週の1.43倍となった。
定点当たり東部地区で8.46、中部地区で4.48、西部地区で4.64の発生あり。
東部地区での増加が前週比2.15倍と著しい。
保健所別では御殿場HCが定点当たり44.17で前週から引き続き警報レベルとなっている。
また、賀茂HCが18.33に増加し、注意報レベルの基準値を上回った。
●感染性胃腸炎
全県で罹患数503、定点当たり5.65の患者発生あり、前週の0.93倍に減少した。
地域別では中部地区のみ1.03倍とわずかに増加した。
定点当たり東部地区で6.25、中部地区で4.30、西部地区で6.23の患者が発生した。
前週まで県内唯一警報レベルを超えていた御殿場HC(10.00)が前週比0.66倍に減少し、警報レベル(12.0)を脱した。
●A群溶血性レンサ球菌咽頭炎
全県で罹患数37、定点当たり0.42の患者発生あり、前週の2.63倍に増加した。
県内全地区で増加し、特に中部地区が前週比4.23倍と著しく増加した。
定点当たり東部地区で0.13、中部地区で0.93、西部地区で 0.27の患者が発生した。
静岡市管内は1.19と流行の指標(1.0)を超え流行期に入った。
・風疹、麻疹とも患者発生なし。
・患者発生がないのはヘルパンギーナ、急性出血性結膜炎、無菌性髄膜炎、マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎及びロタウイルスによる感染性胃腸炎の6疾患だった。
・全国のインフルエンザの発生は11.1で前週の1.09倍に増加した。
40都道府県が注意報レベル、21都道府県が警報レベルに達しており、流行状況はほぼ横ばい。
近隣1都5県では東京都(10.48)、神奈川県(12.57)、愛知県(11.17)、長野県(10.77)の1都3県が注意報レベルを超え、山梨県(3.80)、岐阜県(3.85)は注意報レベルに達していないが、全ての都県で患者数は増加しており、本県への影響にも注意が必要である。
・第10週に定点当たり患者報告数の多かった疾病は、順に1)インフルエンザ(5.96)、2)感染性胃腸炎(5.65)、3)A群溶血性レンサ球菌咽頭炎(0.42)、4)RSウイルス感染症(0.38)、5)咽頭結膜熱及び突発性発疹(0.18)で、前週と順位が変動した。
【静岡県感染症情報センターより参照】
(令和5年3月17日更新)