2023年第6週
~インフルエンザ、感染性胃腸炎、RSウイルス感染症~
2023年02月17日
今週の注目感染症
2023年第6週(2月6日~2月12日)
●インフルエンザ
全県で罹患数589、定点当たり4.24の患者発生あり、前週から1.27倍の増加だが、中部地区では減少した。
定点当たり東部地区で3.56、中部地区で2.83、西部地区で6.21の発生あり。
前週に引き続き西部地区の増加率が1.56倍と最も高く、3地区間の定点当たりの患者数も西高東低である。
県内では賀茂及び富士保健所管内で流行期のレベル以下の患者数である。
定点当たり患者数は多い順に浜松市(7.64)、御殿場(6.67)、東部(5.00)、熱海(4.17)、西部(4.11)で、注意報レベルに達するにはもう少し時間を要すると思われる。
●感染性胃腸炎
全県で罹患数739、定点当たり8.30の患者発生あり、前週の0.93倍と減少した。
定点当たり東部地区で9.41、中部地区で8.19、西部地区で7.23の患者発生あり、3地区間全てで減少し、西部地区での前週比0.85倍が最も顕著。
しかし、管内別に多い順から御殿場HC(24.0)、熱海HC(10.75)、中部HC(9.45)、浜松市(8.11)となり、御殿場HC管内は警報レベル開始基準値(20)を超え、県内地域限定で警報レベル地域となった。
●RSウイルス感染症
全県で罹患数26、定点当たり0.29の患者発生あり、東部を除く2地区で前週より増加したが、県全体では前週の0.81倍と減少した。
定点当たり東部地区で0.22、中部地区で0.37、西部地区で 0.30の患者発生あり、東部地区が前週から0.42倍と顕著に減少した。
全国で流行期なのは北海道、福島、石川、熊本の4件のみ。
本県での再流行の可能性は極めて少ないと思われる。
・風疹、麻疹とも患者発生なし。
・全国のインフルエンザの流行状況は、40都道府県が注意報レベル、19都道府県が警報レベルに達しており、前週のほぼ横ばい。
本県に隣接する4県中注意報レベルに達したのは神奈川県(11.35)のみとなった。愛知県(9.31)、長野県(9.43)、山梨県(2.73)では長野県が前週比1.70倍、人流による本県の感染拡大の危険性は低いと思われる。
・第6週に定点当たり患者報告数の多かった疾病は、順に1)感染性胃腸炎 2)インフルエンザ 3)RSウイルス感染症 4)突発性発疹 5)咽頭結膜熱で前週と変わらず。
・全国では、咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、感染性胃腸炎、手足口病、急性出血性結膜炎で警報レベルに達した都道府県があり、本県では咽頭結膜熱、A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、手足口病の3疾患が前週より増加したが、未だ警報レベルを警戒する患者数ではない。
・マイコプラズマ及びロタウイルスによる感染性胃腸炎以外に東部地区で3疾病(A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、流行性耳下腺炎、流行性角結膜炎)、中部地区で4疾病(手足口病、伝染性紅斑、流行性耳下腺炎、流行性角結膜炎)、西部地区で2疾病(水痘、伝染性紅斑)の患者発生なし。
【静岡県感染症情報センターより参照】
(令和5年2月17日更新)