2023年第12週
~インフルエンザ、感染性胃腸炎、
A群溶血性レンサ球菌咽頭炎、
ロタウイルスによる感染性胃腸炎~
2023年03月31日
今週の注目感染症
2023年第12週(3月20日~3月26日)
●インフルエンザ
全県で罹患数471、定点当たり3.39の患者発生あり、県内全地区で減少し前週の0.74倍となった。
定点当たり東部地区で4.40、中部地区で2.43、西部地区で3.17の発生あり。
10週をピークに減少が続いている。
保健所別では御殿場HCが定点当たり21.6で前週から減少したものの依然警報レベルを維持しているが、賀茂HCは3.0と減少し注意報レベルを脱した。
県下全域での流行期は依然継続している。
●感染性胃腸炎
全県で罹患数324、定点当たり3.64の患者発生あり、前週の0.72倍に減少した。
県内全ての地区で減少し、減少率は0.91~0.57で中部地区の減少がもっとも顕著であった。
定点当たり東部地区で3.56、中部地区で2.19、西部地区で5.03の患者が発生した。
前週から増加した保健所は熱海HCと浜松市HCのみで、11週に警報レベルだった御殿場HCは0.46倍と著しく減少し、警報レベルを脱した。
●A群溶血性レンサ球菌咽頭炎
全県で罹患数34、定点当たり0.38の患者発生あり、前週の4.22倍と著しく増加した。
地区別では西部地区のみ前週から0.76倍に減少したが、東部地区で2.00倍、 中部地区では14.86倍に増加し、中部地区は流行期に入った。
定点当たり東部地区で0.06、中部地区で1.04、西部地区で 0.13の患者が発生した。
中部地区での地域流行は静岡市HC(1.44)の急増が要因となっている。
今後の他地区への拡がりが懸念される。
●ロタウイルスによる感染性胃腸炎
県内東部地区で罹患数2、定点当たり0.50の患者発生報告あり。
本疾患は少なくとも過去3年間に発生届がなく、今後、東部地区のみならず他地区での発生に拡大するか注視する必要がある。
・風疹、麻疹とも患者発生なし。
・全国のインフルエンザの発生は6.44で前週の0.76倍に減少した。
注意報レベルの保健所を有する都道府県は22に減少した。
近隣1都5県は全てが注意報レベルを脱し、愛知県(8.21)、東京都(5.18)、神奈川県(5.28)、山梨県(3.54)、岐阜県(3.20)、長野県(4.98)であり、全国的に終息傾向といえる。
・第12週に定点当たり患者報告数の多かった疾病は、順に1)感染性胃腸炎(3.64)、2)インフルエンザ(3.39)、3)A群溶血性レンサ球菌咽頭炎 (0.38)、4)RSウイルス感染症)0.35、5)咽頭結膜熱及び突発性発疹(0.22)で、前週の順位と変動した。
【静岡県感染症情報センターより参照】
(令和5年3月31日更新)